DATE : 2010/03/15 (Mon)
もうすぐ、幼稚園も終わり。
今週の金曜日が卒園式なので、あちらこちらで、「もう終わりだねぇ」「幼稚園も早かったねぇ」「小学校楽しみだねぇ」そんな会話が聞かれます。
本人もママさんパパさんも、おじいちゃんおばあちゃんも先生も、思いは色々。
長女ちゃんも、小学校のことは楽しみにしているようです。
今日は、長女ちゃんなりに感慨にふけっていたのか、突然こんなことを。
急にこんなことを言うもんだから、驚いたんだけど。
6歳にして、「あの頃はねぇ~」みたいにいっちょ前に言うもんだから、ちょっぴり面白かったんだけど、なんだか、かあぱんは胸がいっぱいになりました。
思えば長女ちゃんは、引っ込み思案でなかなか幼稚園に飛び込んでいくことができませんでした。
年少さんのときは、はじめは、教室まで送っていくママさんが多かったけれど、すぐに慣れて玄関でバイバイをして1人で教室に行く子がほとんどでした。
長女ちゃんはそれがなかなかできませんでした。
春が過ぎて、夏が過ぎて、秋が過ぎて、年が明けて、そろそろ節分かというころにやっと1人で教室に行くようになりました。玄関で行ってらっしゃいをして、長い渡り廊下を歩いていく長女ちゃんの後姿を見送ったときは、泣きそうでした(いや、泣いたかも)。
ただの、大人しい内弁慶で引っ込み思案な子といえば、どこにでもいそうですけど。
精神的な病気の判断は難しいけれど、家では話ができるのに、外とか特定の場所に行くと何もしゃべれなくなる、しゃべらなくなる状態を、場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)という病気として診断することがあるそうです。
まさに長女ちゃんはそんな状態。お友達と話をしているところを見たこともなく、いつもひとりで遊んでいるという長女ちゃんのことを心配して、いろいろ調べたり、相談室にメール相談したりもしました。
ある相談のお返事で。
「教室までひとりで行けないのなら、いつまででもついて行ってもいいんです。納得するまで、安心するまでついて行っていいんです」
と、書いてくれた方がいました。
かあぱんはまったく反対のことをしていました。
どうやったら、ひとりで行けるようになるのか。その答えを期待していました。
何とかして、ひとりで行けるように、何とか親離れしてもらうように、そればかりを考えていました。
それから。かあぱんは、毎朝教室までいやな顔をせずについていくことにしました。
長女ちゃんが教室に足を踏み入れて、安心して長女ちゃんからバイバイを言うまでついて行きました。
そしたら。
ある日、長女ちゃんから。
「今日はここ(玄関)でいい」と言ったのです。
思えば、ほんの一年ちょっと前の話なのに。
長女ちゃんは、「あの頃はねぇ」なんて、自分を振り返って照れ笑いをしている。
それから幼稚園でもお友達ができて、お話をするお友達も増えたようです。
長女ちゃんの歩みはあるところではゆっくりだったかも知れないけれど、いつのまにか、お姉さんな顔になっていてびっくりでした。
ホント、子どもって来るときがくれば、ちゃんと親離れしていくものなんだなぁと。
親はそれをじれったくも、暖かく見守ってあげることが大切なのだと思いました。しみじみ。
↓ ぽちっとね